「取り合えずこれでも着てた方がいいですよ。」

「う、うん。さんきゅー」

叶に渡されたパーカーを羽織り

みんなと一緒にテーブルについた壁下さん

パーカーぐらい着たって今さらだし

篠原のヤツ

まだ熱い視線

「見るな、鉄男のバカ!」

篠原のうるさい視線を手で払うと

「うるさい、ブス!」

なっ、なんだと~!

「はい、そこまで。

取り合えず、みんな席について。」

と社長の想お兄ちゃん

「人事の通達の方があとになってしまいますが、明日付けで篠原さんが本社の勤務になります。

で、独身なので社員寮に入寮ってことなので仲良くやってください。」

はい?仲良くだと?

「篠原です。よろしくお願いします。」

篠原がそう挨拶してニッコリ笑顔を見せる。

その笑顔につられて

「木村小太郎です。よろしく。」

アフロの木村さんがニッコリ。

「あ、俺、能成勝(よしなり まさる)です。」

能成くんは、さっきの『木偶の坊』があるからぶっきらぼうに言ったけど

「さっきはごめんなさいね?」

なんて篠原が可愛らしく言うから

もう本性なんか分かってるのに

「いえ、もう全然ノープロブレムです!」

笑顔を返す

バカ能成め!