私が好きになったことを後悔しかけたところで
「そう言えば、壁下さん出かけるんですか?」
急に気がついたように能成くんが聞いた。
ほんとだ・・・
休日なのにちゃんと服を着てる!
「何?壁下さんデートとか?」
ジョーダンみたく芽室さんが言うと
「うん。」
って即答ぉ?
「ええっ!!!!」」」」」
みんなして仰天って声あげ
「何?彼女できたの?」
「どんな子?年下?年上?」
「どこで引っ掛けたんだよ。」
「これから何すんの?」
みんなの質問攻め。
私も知りたい。
ってゆ~か・・・
今さらだけど
私って
壁下さんのこと何も知らない
知らなかった
当然
「彼女・・いないと思ってた。」
だって
「泳ぐことにしか興味なかったんじゃないの!?」」」」」」
みんな同じ気持ちだったようで
なのに
「どうして?僕は健全ですよ。」
普通に答えて
「じゃ、出かけるから並木さん、僕の夕飯いらないんで。」
ってネクタイをキュッって直し
出かけちゃった
壁下さん
後ろ姿
見送る私
「これって失恋?」

