【最期の日々ー1】


病室で外を眺める朋樹。







今日は晴れ晴れとして
いい天気だ。







改めてよく見ると、
空がこんなにも
青いことに気付く。





それは、
まるで今の朋樹の心を
写し取ってるかのようだ







――コンコン







ノックの音が聞こえ、
振り返れば
懐かしい顔があった。







「よう芦田。元気か?」







カズアキである。







「おう!元気だよ!」






朋樹は元気いっぱいに
返事をした。









そんな朋樹だが、
容態は良くはない。



このことはカズアキも
知っているので、
元気に答える朋樹が
不思議に思える。







「ホントに大丈夫かあ?
前より
断然痩せてるのに…」







すると、
朋樹はフッと笑った。







「ホント大丈夫さ!
任せな!」







何が任せなだか…







まあ、
そんな朋樹を見てても
悪い気はしない。







「…前は暗い顔ばっか
してたのに、
今日はえらく元気だな?」








「元気さあ!
元気じゃダメかい?」







いや、
元気に越したことはない




いつまでも元気でいて
ほしいものである。






そんな元気な朋樹と
久々に話し、
2人の会話は
尽きることなく続いた。







そう…

朋樹は
これが最後だと
分かっていたから