【ワンコー1】


完全に生きている
気力を失った朋樹。


もはや、
何もかもが
どうでも良かった。







いっそのこと
自殺しようか?

そんなことを思うように
なってゆく毎日。







ご飯も喉を通らず、
どんどんと病状が悪化
するばかりである。






そして、
三度目の高熱を出した
数日後だろうか?





大量に打たれた点滴の
せいで、
朋樹の意志と関係なしに
体力は回復してしまい、
一時的に
力を取り戻したのだ。







その有り余った体力が
だんだんと暇になり、

どこかに出歩きたい
気分へと変換させた。







しかし、
もうここまで病気が
進行すると

病院外に出るわけには
いかず、
敷地内を歩くことしか
出来ない。








仕方なしに、
朋樹は病院内を散策
することにしたのだった