【いつか終わる夢ー23】


……はい?







そんなドラマみたいに
あっさり言われた朋樹は

未だ、その言葉が
信じられない。








「え……
あは…そんなまたまた…

じゅ、寿命って…?
あと何十年…?」







先生は、指を一本立てた







「あと……10年?」







「いや、あと一年だ…」








面と向かって、
医師にそう言われた。







「嘘ですよね…?」






そう言う朋樹。

しかし、
ここで嘘をついても
何もならない。







仮に本当のことを
言わなければ、
ぬか喜び。


知らぬが仏と言うが、
いつか絶対
受け入れなければ
ならないことだ。






だから、
あえて先生は真実を
ぶつけた。








「君の血液の病気は
特別でね…
この病気は
侵食状況によって
変わるが、
君の場合はかなり病状が進行している。
あと一年以内の命だろう」







診察室の空間に
凍てつく空気が流れた…