【いつか終わる夢ー20】


病室に、
先生が入ってきて
この状況を見た。







何も言わず
うつむく父に

号泣する母。








病院の先生は、
全て分かっていた。







「先生……」








理解の出来ない朋樹は
先生に目を向ける。






それに気付いた先生は
両親に気を利かせ、
朋樹を呼んだ。







「朋樹君…だったかな?
ちょっと
来てくれるかな?」





2人は両親を残し、
そのまま廊下に出て
歩き出した。








よく見ると、この先生…

以前千里が運ばれた時、
面倒見てくれた医師だ。







相手もこちらを
覚えているらしく、
歩きながら
千里の話をしだした。






「救急車で運ばれた
あの子は、
無事熱が下がった
ようだね」







「あ…ハイ…」







そのまま
あの時入った診察室に
入り、
医師から直接話を
聞くことになった