【いつか終わる夢ー14】


ーーーカア、カア、カア







カラスの鳴く夕暮れ時、
ゲーセンを満喫した
2人は、
駅のホームで電車を
待ちながら話をしていた








いや、
電車を待ちながら
ではない…


話に夢中で
もう5回は電車を
見送っている。







「…にしてもウケるなあ
芦田!
あの卒業式はよ!
担任のヒゲミが
あんなに号泣する
なんてな!」






最近カズアキは
朋樹のことを名字で
呼んでいる。






名前を呼ぶのは、
彼女だけがいいだろうと

千里に気を使って
朋樹を名字で呼ぶように
なったのだ。




…とゆうか
朋樹をからかう為に
ワザと
そう言ってるとしか
聞こえない。








ちなみに
ヒゲミとは
二人の担任の先生の
アダ名。






どこの世界にも
担任にアダ名はつき物だ







「確かにな。
でも、あんま噂すると
ヒゲミが現れるぞ?」








「う…!
マジかよ!
卒業したばっかだし
もう会うのは勘弁!」







カズアキは
担任に会わないよう
周りを気にして
キョロキョロし始めた。









どうやら
大丈夫のようである。








「お…?」








何かに気付いた
カズアキは、
朋樹の肩をポンポンと
叩いた。









「おい芦田!
アレ見ろよ!!」