【いつか終わる夢ー10】


医師の言われたまま
薬を受け取ると、

急いで外に出て、
目の前のタクシーに
千里を乗せた。








「おじさん、駅方面の
小さな公園近くまで
お願いします」








「あ~はいはい」







それだけでタクシーは
道を即座に理解し、
車を発進させる。







う~ん
さすがプロ。







そのまま二人は
車に揺られること数分。

千里のアパートの前で
降りたのだった。







「2800円ね」







「はい、おじさん
お釣りはいらないよ」







3千円を渡し、
少しでも早く千里を
部屋に連れてくことに
専念した。







ドアを開き、
中に入ると
朋樹はさっそく千里を
寝かしつけた