【いつか終わる夢ー8】


自ら外に出て
献血車に近付く恐怖…

とても怖い…






だけど、
そうでもしないと、
とても待ちきれるような
状態ではなかった。









「はい、
チクっとしますよ~」







いきなりか…




心の準備もなく、
看護婦は手際良く
注射を刺した。








痛みを感じる間もなく
すぐに朋樹の腕から
血は抜かれたのだった。








意外に呆気ない…
そう思っていると、
丁度病院から医師の人が
こちらへ向かって歩いて
来た。







「あ、君。
救急車に一緒に
乗ってきた子だね?

ちょっといいかな?」







医師が直接来るなんて…!



よっぽど千里の容態が
悪いのか…!?







不安な気持ちを
膨らませ、

朋樹は医師と病院に戻り、
診察室に入ったのだった