【淡い日々ー2】


「380円かあ…」








男の子が1人、
電車の掲示板を見ながら
ポケットを探っていた。








ズボンの奥にある
小さな小銭入れを出し、

そのお金を確認した。









「……よし。
ちゃんとあるな!」








男の子は
往復のお金も確認し、
改札口へと足を運んだ










「千里……
元気にしてるかな…?
早く会いたいなあ」










久しぶりの感覚に
踊り出しそうな足を抑え、

ゆっくりと
電車の中に入り、
出発を待った