生徒会とメガネっ子

「ではいってらっしゃーい」

マニュアル通りの笑顔で係員が送り出した。

「行きますよー」

綾が声をかけて漕ぎ出した。

出発してしばらくすると…

「あーもう無理!」

洋仁が音を上げた。

「根性なしですねー」

綾が言うと、

「…分かったよ。漕げばいいんだろ?漕げば!!」

もう一回漕ぎ出した。

「もう…怒んないでくださいよ…」

「別に怒ってねえよ!」

ちょっと頬を膨らませて洋仁が言った。

「…先輩可愛い♪」

綾がそう言うと

「…」

少し照れてしまう洋仁であった。