――翌日 キンは水桶を持ち、とぼとぼと井戸に向かった。 キンの迷いはまだ取れなかった。 朝霧が村を覆っていて、3メートル先のものの判別を困難にしていた。 同じくもやもやと心に濃い霧がかかっている。 レイはそんなキンの心がわかっているのか静かに服のポケットに収まっていた。 「はぁ……」 ため息をつきながら歩いていると井戸が見えてきた。 そばにだれかいる。 霧の中では顔の判別は愚か、髪の色もわからなかった。