睨まれた
眠りネズミちゃんは
気にした様子もなく
大きな欠伸。
「あと、アリス。
僕は女の子じゃないよ。」
え!?
こんなに可愛いくて
愛らしい子が男の子…??
「ネズミに男も女も
関係ねえんだよ。
お前なんか………
喰ってやる。」
チェシャ猫の目に
獣の閃光が宿る。
私のネズちゃんが!!!
(眠りネズミちゃん略)
「うぉりゃあぁあ!!!」
チェシャ猫の顎に
アッパークリーンヒット!!!
「んがあっ!!」
私は
見事にネズちゃんを
救出し、
チェシャ猫を睨みつけた。
「………んだよ。
アリスはいっつも…。」
ふてくされたチェシャ猫を見て、ネズちゃんは意地悪く笑う。
「猫はプライドが
高いんだよ…。
だから僕とアリスが
一緒にいるのが
気に食わないんだ。」
そういうと
ネズちゃんは私に
ぎゅうっと抱きついてくる。
は、反則!!!!
鼻血が出そうなこの
シチュエーションを
なんとか耐え、
ネズちゃんの頭を
撫でてあげた。
「………。」
その光景を、
今にも睨み殺す程鋭い眼差しで、チェシャ猫に見られているなど全く気がつかなかった。

