─ Alice ?─





「うきゃー!!
ネズミちゃん!!
かんわいいー!!」


あまりの可愛さに
ぎゅっと抱きしめる。


ネズミちゃんは少し
苦しそうに
もがいていたが
しばらくすると
私のエプロンを
ぎゅっと掴んできた。



「アリス…苦しい。

あと、
僕はネズミちゃんじゃ
なくて眠りネズミ。」



眠りネズミちゃん…




たしかに目は
トロンと垂れていて、
うつらうつらと
今にも眠りそう。



「寝坊助は寝坊助
なんだよ。」



相変わらず
ぶっきらぼうに
言い放ち、

私から眠りネズミを
引き剥がす。




「あっ!!なにするのよ!!」




何故かチェシャ猫は
機嫌が悪くなり、
引き剥がした眠りネズミを
睨みつけていた。