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「 ア リ ス 。」
猫とアリスが屋敷を出てから
何時間が過ぎただろう。
胸騒ぎがした。
そう、これはきっと
「「帽子屋ぁ…」」
ディーとダムが不安そうな顔で私をみる。
「「僕たち可笑しいの。」」
「ダムのこと」
「ディーのこと」
「「大好きなはずなのに」」
「邪魔、って……」
「考えが……
止まらないの。」
「「アリスは僕だけの
アリスにしたいの!!!」」
ああ、そうか。
シロウサギと接触してしまったのですね。
ならば私も時間の問題。
きっとディーやダムと
同じように狂い出す。
アリスを欲して狂 い だ す 。
「時が来たようですね。」
双子は不安な表情から一気に悦びの表情に変わる。
「「アリスは誰を選ぶかな?」」
そう これは
「さあ?誰でしょうね?」
ア リ ス を 廻る
「「僕がいいな♪」」
命 を かけた
「楽しみ、ですね。」
争 奪 戦 。

