─ Alice ?─




何の時が来たの??


私には全く覚えがなかった。



「………。」

チェシャ猫は何も言わず帽子屋さんを睨み付けている。


「……猫、だから言ったでしょう?

重要なことを伝えろ、と。


アリスが混乱するのは当たり前です。



アリス、私が教えてあげましょう。」



すっと私から離れ、紅茶を入れながらお茶会の準備をする。



「とりあえず、一息つきましょう。」



にこりと笑う帽子屋さんは
以前と同じ紳士な帽子屋さんだった。