目の前が黒く染まる。
真っ暗で何も見えなくて、孤独と安心感が螺旋のように絡み合う。
「黒兎っ!!!アリスを離せ!!俺が案内するんだ!!」
チェシャ猫の声がする。
『静かにしなよ、チェシャ猫。
あの子はまだアリスじゃない。ただの女の子のありすだよ。』
【何か】はそう言う。
そして耳元で聞こえる黒兎さんの声。
『僕は、ありすはありすのままでいいと思うよ。』
私を狂わす兎の言葉。
『無理しなくていいんだ。上辺だけアリスになってくれればいい。
君がアリスになれた時、僕が君の居場所を作ってあげるよ。
相応しくないという奴がいたのなら
そいつの口を捻り潰してあげる。
無理矢理手に入れようとする奴がいたら
首を切って赤く染めてあげる。
不思議の国が君を拒絶するのなら
僕と君だけの世界を誕生させればいい。
何も心配はいらないよ。
僕はいつだって、ありすの為に生きている。』

