「クローバー!!!
どうしてそんなにこだわるんだよ…
ダイヤやスペードみたいにアリスの守護をするだけでいいじゃないか!
なんで、なんでそんな…女王みたいなこと……あっ。」
しまった、と顔をしかめ、私に視線を向ける。
クローバーさんはダイヤさんとスペードさんとは少し違うと思っていた。
二人とも、私のことを大事に思ってくれているけれど、クローバーさんは私だけを見ている気がした。
それに
「黒兎…黒兎なんか…」
黒兎さんを酷く憎んでいる。
私と黒兎さんが近い存在だから。
「クローバー。
自分の役目を忘れてはいけません…
貴方は、森の守護主。
国の四柱の一人。
貴方がアリスを求めることは許されません。
女王のようになりたいのですか?」
女 王 のように。
アリスを求め、狂い、皆までも狂わせ、この国を血と狂気に満ちた国に変わらせた 女王様。
その女王と優しいクローバーさんが同じなわけがないのに
胸騒ぎがする。
ずっとずっと昔に感じた時のような
大切な人がいなくなるときの
胸騒ぎがするの。

