─ Alice ?─




ぽつり ぽつりと浮かぶ謎。
それと同時に堕ちていく心。



何故私がアリスなの?


可哀想だから?寂しそうだから?


愛されることを望んでいたから?



どうして ど う し て



ど う し て ワ タ シ ?




「ど、うして…なの……?




黒兎…お兄さ、ん…」



気が付けば泣いていた。


黒兎さんの名を呼びながら。




分からない謎は増えるばかりで



私の心は曇っていく。




記憶なんて曖昧で


どれが真実でどれが虚像?




「クローバー、これで分かっただろう!?

結局、アリスは黒兎が一番なんだよ…

僕らがどんなにアリスを求めていても、アリスが求めているのは黒兎「私は認めません!!!!!」」




今までにないほどの大声で怒鳴るクローバーさん。


わなわなと肩を震わせ、邪悪な雰囲気を漂わせている。



「私は……私は、認めません。

アリスは必ず私を、森を、
見てくださる……


私のことをアイシテくださる…


黒兎なんて、黒兎、なんて…




あんな、ただの女王の玩具なんかに私のアリスを奪われたくなどない!!!!」