忘れていた。 シロウサギさんが 望んでいるのは 愛されること ではなく 嫌われること なのだと。 『フフッ…フフフフ♪ アリス。私のことが 嫌いですか?? 私のことが 憎いですか?? もっと、もっと 私を蔑み、邪険し、 憎んでくれて 結構なのですよ…?』 口元を緩ませる シロウサギさんの唇からは 獣特有の鋭く 白い牙が覗いていた。