君の隣で ーセンセイとアタシー



和奏は振り返って鈴村の反応を待っていた


鈴村はほっとした表情で和奏を見た


「な、なんだ、藤咲さんじゃない?おはよう」


「おはようございます」


至って普通に話したつもりだろうが鈴村の声は上擦っていた



「藤咲さんも早い時間に行くの?後1本遅らせでも遅刻はしないわよ?」


「ぁ…と、ギリギリに行くのはイヤなんで…」


「そう?如月先生も毎日この時間に?」



鈴村は和奏とは違う声音で俺を上目遣いに見てくる


残念ながら和奏みたいに惹かれない



「さぁ…」



それだけ答えた