side.aoi


「まだ?」


俺の声がリビングに響いた


婚約者と対面する本人よりも準備がかかるってどうなのかな?


「まぁまぁ母さんも準備に時間がかかるから少しぐらい待ちなさい」


そう父さんは言うけどさ、かれこれ1時間は待ってるけど?


「約束の時間に遅れるんじゃないの?」


俺が足を組み直して言うと父さんは「おっ」と言って身体を前に出してきた



「お前も乗り気なのか?なら良かった、お相手はかなりの美人さんだし、ご両親も良い方たちだぞ?」


そう言うのは父さんたちの親友だからだろ?


と喉まででかかったけど、更に言葉を返されても面倒なのでほっといた



「美人さんね…」


そこでふとあの生徒を思い出した