乱れたスーツを直してゆっくりとドアを引いた 「和奏…」 「ぁ……先生」 「先生?」 和奏は俺を“葵衣さん”とも“如月さん”とも呼ばなかった ただ、学校の知り合いかのように“先生”と呼んだ そのことに和奏の近くに座っていた男があからさまに「よかった」と、ホッとした表情をしている 「和奏、大丈夫?ごめん…やっぱり俺が送るべきだった」 そんな和奏を無視して、ベッドに近づいた そして頬に手を伸ばすと触れる寸前で身体を引かれた え…なんだ、今の… 「和奏ちゃんの担任の先生ですか?」