インスタントで申し訳ないが和真おじさんも長々いる様子でもないからいいだろうと、コーヒーカップにお湯を注いだ カップの並んだ棚には和奏が愛用していたホワイトのカップも並んでいる その隣に俺のブルーのカップ このカップは和奏と買い物を行った時に買ったもの 俺が『純真無垢なホワイト』を和奏に、和奏が『クール王子なブルー』を俺に それぞれに買ったものだ 今はもう使われていない並んだカップが俺の胸を締め付ける 「気を使わないでくれ」 「あ、いえ…インスタントなんで…」 「あぁ…ありがとう」