その声が聞こえた途端にあたしの周りにいた先輩たちは、潮が引くように離れた 「お、王子…」 そう新校舎の方から長い足を出したのは先生だった 「大丈夫か、和奏」 「え……あ…うん」 あたしのところまで来ると、あたしの手を引き上げて立たせてくれた でででも…今、和奏って言った? その発言よりも先輩たちの引きつった顔の理由(わけ)は、先生の表情だった 「なぁ?俺の女に殴ったヤツ誰? それに、一人に寄ってたかってって卑怯じゃない?」