真美ちゃんの腕の中で泣いた


誰かに聞いてほしかった

あたしたちのことを

悪いことをしているわけじゃないのに、誰にも話せない

もちろんそれはわかっていたけど、こんなに心が苦しくなるとは思わなかった

誰にも話せないから、相談も、ただ気いてくれるだけでもよかった


だから、こうして真美ちゃんが「我慢しないで」と言う言葉があたしの心の中を暴いたんだ


「ごめんね?和奏、気づいてあげられなくて」

「ちがっ……真美ちゃんの、せいっ…じゃっ…」



切れ切れのあたしの言葉を聞きながら真美ちゃんは、ただ背中をさすってくれていた