「いいから」 そう言って包まれた温もりがグッと力が入った すごく安心する この温もり…離れたくないな… でもあたしたちを運ぶエレベーターは最上階に難なくついた 温もりがスッと離れていく 「あ…」 声を出してしまった 「どうした?」 「う、ううん…」 「ふぅん?」 葵衣さんは片眉を動かしてあたしの顔をのぞき込んできた 「和奏?」