先生は目を見開いてひどく驚いていた 「わか、な…?」 「…いや…また…どこかにいっちゃうの?」 「え?」 「また…鈴村、先生のとこにいくの?」 「は?す、鈴村?」 先生は鈴村先生の名前があたしの口から出ると、弾かれたようにぱっと顔を上げた それは昨日の夜何かあったことをさしている でも… でも… あたしは先生の両手をぎゅっと握った 「…あたし、先生、がすき……だからっ…」 「和奏…?」 「ど…どこにも行かない、で……」