「……ホント…?」 和奏の震える声が、俺の脳内に響いた 「嘘なんかつかない、俺は和奏が好きだ」 俺は背中に回していた手を頭まで上げて撫でようと思った 「っ!!」 なんで忘れてたんだよ、和奏はまだ… あの時の恐怖を忘れてないのに、俺は…? なんてことしてんだ! 頭よりも先に体が動いた 和奏の両肩に手を置いて距離を取った 和奏はきっと俺に恐怖を抱いた、はずだ もちろん自業自得ってヤツなんだろうけど でも… 「ぃや…」 和奏の両手が俺の手の上に重なっていた