「私は伍棟先輩のあの絵、大好きなんです!」 皐月はそう言って、さも自分の物かのように私の絵を持って来た。 「コレです!」 と、皐月は何故か自信満々に私の絵を見せた。 何故、君が自慢する…(笑) 私は少し照れてしまった。 その絵は、青い空に溶け込むようにそびえ立つ、山。 山には雪がかかっていて、スイスか何かの国を思わせるような風景だった。