――― 一章 入部 ――― ―――入学式から一週間――― 入学式に綺麗に咲いていた桜の大半は、その身を地に降ろし始めていた。 今日は、待ちに待った本入部の日。 朝練でも、どんな一年生が入ってくるか、その話題しかなかった。 気持ちが高ぶりすぎて、先輩に注意されたほど。