急に体が離れた
「ドコに行きたいか決めといて下さいね」
頭を撫でて、運転を再開した。
心無しか少し零の顔が赤かった気がした。
なんか申し訳無い
さっき、皆の前で未来を決めてしまった手前どうしたらいいか…。
「じゃぁ、日取りが決まりましたら連絡します」
人間なのかヴァンパイアなのかわからない時がある。
血はなくても生きていけるけど、血の匂いを嗅いだらアウト。
自分を維持できなくなるくらいに本能が血を欲する。
私と夏々の場合ソレをやったらどうなるかわからない。
突然変異ってのは大抵、規定と違うから水澤意外はガラス細工のように扱う。
正直鬱陶しくて嫌だ。
だけど、皆がこの先幸せになれるんなら頑張る。
だから上月零の気持ちには……。
ツキンッ
お礼を言い家に入ろうとしたら
「ナイ」
家のカードキーが見当たらない。
何処で見たのが最後だっけ?
学校?違う、仕事場?……。
わからん

