「こんな所で何をされてるのですか社長?」
ベージュのパンツスーツを綺麗に着こなし、出来る女を醸し出してる人がカツカツとヒールを鳴らし近付いてきた。
「惠、羅葡様と光希のお孫さんの真夏様だよ」
やっぱり同族ですよね?
「光希さんにソックリね…初めまして、私社長の第一秘書をしております木野惠と申します、今日は…上月に御用ですか?」
「僕のお嫁さんなの♪」
「今は仕事中です私語は慎め」
惠さんの眼力に背筋が凍った。
「あっ!!み…光希が来た」
社長が逃げた。
「真夏が来てるって?」
じぃちゃんの後ろに隠れ入ってきた社長。
社長が秘書に怯えてどうすんの?
「じぃちゃん」
「どうしたらルミナリエとキーナに出くわすんだ?」
「僕の秘書が…真夏様を御呼びしたんですよ、偶々受付で会って、光希に似てて」
「似てる位で女子高生ナンパすんなよ」
「ナッ!?違います違います…臭いですよ、同族が持つ」
臭い…私には分からない。
だから突然変異なんだろうな。

