「高校3年にもなって先の見えない仕事に就いていた俺を気遣ってくれた家族に反発し、だらしのない生活を送ってました。
そんなある日事務所の社長が新人を連れてきたんです。
ソレが俺の相方なんですが…包容力はんぱなくて、でもめちゃめちゃ厳しくてなんか親父みたいな奴だな〜なんて…ここに楓が居たら四の地固め喰らいますが」
“プロレス好きで”と暴露したら場内に笑いが起こった。
「俺は幸福者なんだって実感しました。
そういう事に気付ける大人にこれからなりたいんです。
甘え過ぎた分、これからは自分に厳しく社会に羽ばたきたいと思います。
最後は自分事になってしまいお詫び致します。
卒業生代表……兎部崇五郎」
あっ!!
拍手喝采
「皆気にしなかったね本名」
「だね♪」
あっ…お兄さん。
泣いてる。
……!!!
「楓君」
苺ちゃんも気付いた。
「ここでサプライズゲストを紹介します…」
紗輝先生がパパを見ていた。
「ゲットの楓君?」
ザワついた。

