肌寒い春の夜風に触れながら
私は、ひとつ前の駅に
やっと、辿り着いて

浅緋と・・・いずるの迎えを
待っていた。

「シドウ先生、後でね」

「レイ、いずるでいい
 さすがに、学校では
 先生だけど・・・」
 
先生って響きも好きだけど
やっぱり、名前で呼び合う方
が好き。
 
いずる・・・
 
これから、何度も何度も
呼びかけていれば
自然と上手に呼べるように
なるかなぁ。
  
呼び慣れていない名前を

呼ぶ事

今は、まだ、恥ずかしい。