―――「…やれるか阿呆」 答えるように、響き返った声に、 「…おまえじゃ駄目だ」 少し息を切らしたその声に、 「腕、どけろ」 反応出来ない。 だって、どうして? ねえ、もう、期待したくないの、 強張る体が動かない。 いつもみたいな、抑揚のない口調なのに、激しさを含んだ声に。