もうどうにもならないと分かっていて、それでも彼を嘲笑する彼女が嫌だった。 何も、何も、あの人は、愁哉さんは望んでないのに。 不器用な人。 あの壁を置く感情の向こう側は優しい事を知っているから。 幸せになって欲しい、それは事実。彼の笑顔が見たいだけなの。 私は自嘲して笑う。 お人形さんみたい、といつか言われた言葉を思い出した。そうね、そんなつもりでなくてもその実私はそうなりたかったのかもしれない。ちっぽけなプライド、傷付きたくないだけの弱さ。 もう、私だって進むべきなのね。