海宝堂2〜魔女の館〜

目の前の角からリュートが飛びだす。
シーファが逃げて、雷流でトードをダウンさせた後、マシムと1人で延々と戦っていた。
体の小さいリュートは一撃でも受けたら致命傷だ。道を塞いだまま、攻撃を避け続けるのに体力のほとんどを消耗していた。

「リュート!!」

「あ…おっせぇよ~…」

「シーファは?」

「逃がした。敵は全員ここにいるから、どっかに隠れて…」

2人の顔を見て安心したのだろう、言いながらリュートは後ろにばったりと倒れこんだ。すかさずニーナが駆け寄る。

「ガルぅ~…後は任せた。」

ああ…と、言う背中は悔しいくらいカッコよく見えた。

マシムはガルより背が高い。しかし、そんなことはガルにとってなんの障害にもならなかった。
リュートなら逃げるしかない拳も、片手で受け、正確に顎を狙っての右ストレート。
マシムの体は天を仰いで、動かなくなった。

「流石。」

ニーナは口笛まじりに笑みを浮かべた。