海宝堂2〜魔女の館〜

睡眠薬の効果は思った以上で、勝手にまぶたが降りようとする。
こんな状態では、リュートの足手まといになる。
ごめんっ!と、倒れたトードの横を走って行った。

「あっ、まてっ!こら…ぎゃあああっ!
マシム!あの女を追えっ!追え――――っ!!」

電流に耐えながら叫ぶトードに言われ、後を追おうとするが、最初とは正反対にリュートがマシムの行く先に立ちはだかっていた。

「おっと、行かせるかよ。電流はいくら鈍い奴でも効くんだぜ?」



はぁっ…はぁっ…

息が上がる。上手く走れない。
体の力が抜けて、目は今にも閉じそうな状態だ。でも、それでも逃げなければ、と、必死で足を動かした。

ガタンっ!

小さな段差に引っかかり、派手に転ぶ。
細い路地とはいえ、ド真ん中に倒れるなんてできない。遠のく意識で体を引きずって、さっきの行き止まりよりもっと暗い路地に入りこんだところで、シーファは意識を手放した。