海宝堂2〜魔女の館〜

まずい…見たところ、ラコブもマシムと同じ鈍い感覚の持ち主だろう。なのに、すでに寝てしまっているということはかなりの即効性だ。
くらりと景色が歪み始める。
マシムは一発で倒せない。先にトードを?いや、近づいたら小瓶ごと投げられるかもしれない。
どうしよう。シーファの動きに戸惑いが混ざる。

「…シーファ…っ…くっ…そぉおおおっ!!」

懇親の力を絞りだし、体を引きぬくと同時に鞄からもう一つの鞭を取りだす。

その鞭の名前は『雷流(らいりゅう)』。世に散らばる伝説の武器の一つで、持ち手に黄色の宝石がはめ込まれ、持ち主の意思により電流を発することの出来る武器だ。

雷流を伸ばし、トードの足を絡め取る。無様に転んだところで、電流一発。
リュートは叫んだ。

「逃げろっ、シーファっ!」

「え…でも…」

「狙いはお前なんだぞ!任されたのに、結局守れませんでしたじゃ、ガルに殺されるだろっ!」