海宝堂2〜魔女の館〜

「お?やる気か?俺たちももう鬼ごっこはうんざりだからな。力づくでも連れて行かせてもらうぜ。
いくぞ!ラコブ、マシム!」

背の低い男が巨人達の尻を叩く。
どうやらラコブとマシムというのは2人の名前らしいが、どっちがどっちかは定かではない。
巨人はその風体通り、力自慢のようだ。素手をこちらに向けている。
真ん中に立つ男はというと、後ろに下げた鞄を探っていたかと思うと、勢いよく手を引きぬいた。
右手にはダーツよりも小さな矢が数本握られ、左手には小瓶が2つ握られていた。

「?なんだ…あれ。」

「わからない。出来れば、リュートの鞭で狙って!」

言葉を交わした直後、そのまままっすぐ突進してきた双子をシーファは横に、リュートは下に避けた。

「ラコブ!左だ!マシムは下!!」

シーファはともかく、リュートのスピードにさえついて行けない双子に後ろから指示が飛ぶ。
シーファの後を追って、大きな腕が振られる。
壁に足をかけ、一気に駆け上がる。ラコブの腕が傾いた体の下を通って行った。
思いっきり振った腕が空振りに終わり、その勢いがあまってバランスを崩す。
そのスキをシーファが逃すはずもなく、がら空きの襟首めがけて手刀を振り降ろした。