海宝堂２〜魔女の館〜

あれは、魔女の心？
とても、辛くて、切なくて、自分の無力さが嫌だった。
その結果がこんな復讐だとしたら…

シーファの胸が淡く光を放つ。
体を起こし、立ちあがると、魔女と正面から向きあった。

胸の光に魔女は顔を歪め、一歩、二歩と後ずさりをする。

―その光は…王家の光…―

「もう、やめましょう？
こんな復讐、悲しすぎる。
大事な誰かの為に、何かしたいと思う気持ちは、あなたも同じ様に持っているのに、どうしてそれを憎むの？」

シーファの言葉に魔女に動揺が現れる。
それを示すかのように、ダートンや男達の動きが止まる。