海宝堂2〜魔女の館〜

「うあっ!」

ダートンの攻撃を受け切れず、蹴りが脇腹に入る。
痛みが体中を駆けめぐり、思わず膝を付いた所に、逆から膝が飛んできた。

言葉もなくその場にシーファが倒れると、魔女は思わず飛びあがりそうになる。

―フフフフ…アハハハっ!…いい気味よ、すごくいい気分だわ!
今までお前ら王家はそうやって、私を踏みつけてきた!その報いがこれさ!
さあ、ダートン。あなたの剣で突き刺してやるといいわ!

王家より強い力は許さない傲慢!国の為、人の為と言いながら都合の悪い者は切り捨てる偽善!そんな汚い王家の本性を知れば、誰も愛してなんかくれるわけが無かった!
それを笑顔や歌なんかでごまかして、騙して…

そう!そうよ!私が騙したんじゃない、王家の…お前の汚さを、彼に教えようとしただけ!
なのに、彼は騙されて…―