超モテ子の秘密



……そうして、あっという間に月曜日がきた。


処分が出るまでの時間はとても長く感じられたのに、今日までの時間はすごく短かった。


今日は特別な日。


和也君が謹慎が終わって登校してくる日。


そして、短かった風見高校での生活にピリオドをうつ日――。



私は今屋上への扉を前に立ち止まっている。


2つ作ったお弁当を持ちながら……。


彼には、ちゃんとしたお別れができないから、

せめて最後に会って、

ありがとうって

伝えるんだ。


私はそう心に決め、彼がいるであろう日差しのさす屋上に出た。



――やっぱりいた。


あの日みたいに空を見上げ、ベンチに座る和也君。


「和也君。」


「おっ、お、折原先輩!?」


和也君は、急に立ち上がるほど驚いている。


「あの、お弁当作ってきたんだけど……。」


と言いかけたところでベンチに置かれていたパンが目に入った。


……やっぱ、いきなりお弁当作ってきてもダメだよね…。