会えないと思っていたおじいちゃんとおばあちゃんに会えたことも、
一緒に暮らしたいと言ってくれたことも、
とっても嬉しかった。
でも、その反面、
夢のようで現実味がないし、
突然会ったこともないおじいちゃんとばあちゃんに会えたことに対する
……戸惑いもある。
将太と2人で暮らしていくことをあの日決めた私には、
すぐに気持ちの切り替えがつけられなかった。
……そう思ってしまうのは、
私が……、
私の気持ちが頑な過ぎるからなのかな……?
「……そうね。確かに突然現れたら、戸惑って当たり前よ。さやかちゃんはしっかりしてるから、そうとうな覚悟をしたでしょう?その覚悟の分だけ戸惑うのかもしれないわ。」
…そう…なのかな?
おばさんは静かにそう言った後、こう続ける。
「でもね、さやかちゃん。この機会に少し肩の荷をおろしてみたら?さやかちゃんのおじいちゃんとおばあちゃん、2人のこととても気にかけていていい人だし。前向きに、一緒に暮らすこと考えてみた方がいいわよ。」
「……そうですね。ゆっくり考えてみます。」
――確かにおばさんの言うことは、その通りだと思う。
すぐには答えを出せないかも知れないけど、ちゃんと将太とも話して、考えてみよう……。


