超モテ子の秘密



私はその夜、田中さんの家に電話をかけてみることにした。


呼び出し音が耳に響く。


すると、程なく機械音から切り替わった。


「はい、田中ですが。」


電話に出たのは、おばさんだった。


「もしもし、おばさん。さやかです。」


「あら、さやかちゃん!元気?」


いつもとかわらず明るく元気な声。


「はい、おかげさまで。……あの、この間そっちにおじいちゃんとおばあちゃん訪ねに来たんですよね?今日会いました……。」


私は早速本題に入った。


「そう――。私もびっくりしたのよ。さやかちゃんたちに、すぐにでも話したかったんだけど、会いに行くまで黙っていてほしいと言われてね。」


「そうだったんですか。今までのこと色々説明してくださったみたいで、ありがとうございます。」


そっか――、だからだったんだ。


「いいのよ。それよりも、おじいちゃんとおばあちゃんに会えてよかったわね。」


おばさんはまるで自分のことのように嬉しそうに言ってくれた。


「はい。会えないと思ってましたから……。」


「本当によかったわ。これからは、一緒に暮らしたいと話してたけど、どうなったの?」


……一緒にかぁ……。


「……まだ決めてないんです。……嬉しいんですけど、びっくりしてて……。」


少し複雑な気持ちなんだ。