自分であんなふうに言ったけど、
こんなにも陸人との思い出が、
強く焼き付いているとは
思ってなかった…――。
「よくわかんないけど、もし私だったら、雄介君のこと忘れられないと思うんだ…。」
理香はそう言うと、私の肩をつかんで少し起こした。
私は嗚咽をおさえながら、涙を拭って理香の顔を見る……。
―――まっすぐで、優しい理香の瞳。
「ねえ、さやか…。陸人君との思い出を捨てて、本当に後悔しない?」
……後悔…―――。
その時、私は首を強く横に振っていた。
頭で考えるより先に、体が答えてたの――。
「……やっぱり……忘れっ……られないよっ……。」
私はしゃくり上げながらも、素直な気持ちを口にしていた。
忘れるなんてできないよ。
陸人との思い出は、
陸人の存在は、
私にとって大きすぎて
簡単に忘れられるわけがない………。


