すると、ふわりと白いものが私の涙を吸い取っていく。
前を見れば、理香がティッシュで私の涙を拭ってくれていた。
「……り…かぁ……。」
「すぐさやかは、そうやってため込むんだから。」
優しく微笑む理香の顔が、より一層滲む。
やっぱり親友だね…――。
「無理しないでよ。」
そう言いながら、理香が私の左手を優しく包んだ。
……腕時計のない左の手首。
理香はきっと気付いてる――。
私は溢れた重い想いを打ち明けた。
「……陸人と別れたの………。」
口にしたくなかった…。
でも、これが現実。
理香は一瞬息をのんだけど、「…そっか……。」と静かに相槌を打った。
だけど、手には微かに力がこもってる。
「無理する私を見てられないってさ――。陸人、私が心配かけないように……嘘ついてたの知ってた……。」
私は自嘲するように笑った。
何のために嘘ついてたんだろう……?


