超モテ子の秘密



「姉ちゃん、食べないの?」


もぐもぐと朝ご飯を食べながら、不思議そうに将太が聞いてきた。


「うん。なんか食欲ないの…。」


短く答えた後、私は目を伏せる。


そして目の前に置いてある淡いピンクのマグカップに入った薄めのインスタントコーヒーを口に含んだ。


ちょっぴり苦い……。


同時に目尻が少し濡れた気がした。


「なんか悪いものでも食ったわけ?」


将太は手をとめる。


「違うから。心配しなくて平気だよ。」


私は小さく笑って、そっとマグカップを置いた。


すると、洗濯機が私を呼ぶ音がした。


「あっ、洗濯物干してこなくちゃ。今日は雨降らないみたいだからね。将太も早く食べて学校行きなさいよ。」


なるべく元気に将太に言って、飲み残しのコーヒーをそのままに洗濯機の元へと急いだ。


そう、こうやって動いていた方が気が紛れる。


忘れられるわけじゃないけど、忙しい方が楽みたい……。