「む、無理なんかしてないよ、陸人。」
…別に無理してたわけじゃないよ。
「俺に心配かけないために、頑張ってたんだろ…?電話だって、さやかの気持ちぐらいわかるよ。だから、それが辛かった…。」
陸人……。
片手で胸をギュッと押さえる。
ぐさりと何かが胸に刺さったように、更に痛く、苦しくなった。
私には何も返す言葉がない…。
……私が陸人を苦しめてたんだね…――。
「実はこの間、会いに行ったのも、確かめたかったからなんだ。」
陸人はそう言って、一呼吸おくとこう続けた。
「…実はあの数日前に、同じ学年のやつから告白されたんだ。付き合うつもりはないけど、さやかとの関係、このままでいいのか改めて考えるきっかけになって。…だから、会いに行ったんだ。」
「…そっか……。」
そんなことがあったんだ……。
なんだか他の切なさもこみあげてくる。
「……それで、やっと答えが出たんだ…。お互いのためにも別れた方がいいって――。」


